フランチャイズに加盟する

フランチャイズ契約を締結するにあたり、中小小売商業振興法という法律に定められている開示必要事項として、フランチャイズ本部はフランチャイズ加盟希望者に対し、「法定開示書面」を交付・説明する義務があります。

法定開示書面は、小売業と外食業を対象に、フランチャイズ契約の概要が記載されており、加盟希望者は契約書に合意する前に本部へ必ず請求して検討する必要があります。

このため、サービス業の場合は、法定開示書面が準備されていないことがありますが、サービス業であってもフランチャイズ本部に開示事項説明を要請することをおすすめします。

法定開示書面には、本部の資本金・主要株主・沿革・役員・直近３年間の貸借対照表や損益計算書などが書かれています。

本部の実態や事業全体の現状を知るためにも、法定開示書面を確認することで検討材料とすることが可能です。

フランチャイズ契約を締結し、フランチャイズへ加盟するための流れとして、同じ業態で複数のフランチャイズが競合していることがよくあるため、本部企業の比較を慎重に行う必要があります。

資本金や株式上場の有無、年間の売上高といった項目は、本部企業の信用度を図るために良い指標となります。

また、経営理念や創業者の考えを理解することで、今後の展開やご自身の考えと一致しているかどうかを判断できます。

フランチャイズ契約の手続きは、契約書の捺印と資金調達が主な流れとなるため、事前のフランチャイズ選定が非常に重要となります。

フランチャイズに加盟することで、独立開業のノウハウを入手することが可能ですが、加盟するためには、ある程度まとまった自己資金を費やす必要があります。

まず、フランチャイズに加盟するためいわば契約金である加盟金が発生します。

次に、土地・店舗の取得に必要な権利金や保証金、店舗の増改築や設備投資のための資金、商品・原材料の仕入れに必要な資金、消耗品・備品の購入資金、人件費・開店経費・販促費といいた資金等を用意します。

自己資金の目安としては、こうした開業資金の30%から50%を用意する必要があり、一部のフランチャイズ本店では開業資金の50%以上を自己資金で賄うことを要請する本部企業も存在します。